梅雨の季節である。
この時期になると中高年はあちらこちらの調子が悪い方が多いようであるが
私自信は至って健康である。少々、血圧に気を使う必要はあるが普段の生活には支障がない。
あえて健康に支障があると言えば上司が原因なのは明白である。

 健康を考えてみる事にする。
そもそも人間には、視覚(見る)・聴覚(聴く)・嗅覚(嗅ぐ)・味覚(味わう)・触覚(触れる)という五感がある。
どうやら更に六感もあるようで理屈では説明しがたい、鋭く物事の本質を掴む心の働きのことのようであるが、俗に言うカンである。
五感についての共通点は全てが「体の外からの刺激」を元にしていることになるが、このひとつでも欠けると生活はどのように変化するのだろう。
仏教においては「諸行無常」の教えがあるようだが凡人の私に関しては変化を受け入れる事ができるのであろうか。

 そこで高田馬場にある「日本点字図書館」を訪問することにした。ここは視覚障害者への情報提供のひとつとして点字書物がある。
エレベータの階数ボタンガイド等として点字を見たことはあるが、改めて点字書物を見るのも触れるのも初めてである。
見た目は、白い少々厚めの紙に凹凸の点が規則正しくならんでいる。触れてみる。。。もう一度。。。六感も使ってみる。。。
理解できる訳がない、ひとつはっきりしているのは、この書物には間違いなく沢山の情報が埋め込まれていることである。
目を閉じてみる。沸き上がってきたものは高田馬場駅から図書館までの道のり、信号は何個あっただろう、交差点は右折、左折。。。
五感のなかで視覚(見る)に障害があることの大変さを強く知ることになった日であった。

 平成18年の厚生労働省の情報によると
日本には30万人を超える視覚障害者がいて、内3万人は点字だけで生活されているとの事です。
最近はパソコンでのテキストリーダーや点字プリンターといった支援ツールや点字新聞のようなサービスが提供されているが、
まだまだ十分ではなく「課題」もあります。
3万人が多いか少ないかは別として課題があるのが明確であるならば、社会の課題に挑戦する研究倶楽部の一員である以上は放っておけない。
情熱をもって挑戦する。それが同時に正しい仕事であり、微力ではあるが必ず誰かの役に立てるはずと信念をもって。

研究倶楽部 濱根勇一

参考:PRTIMESプレスリリース記事
「見えなかったものを可視化する視覚障害者向けの3Dサービスを開始」
URL:http://www.prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000019184.html